ベトナムからの笑い声「ベトナムガエシ」

ベトナムからの笑い声ベトナムガエシ」観劇。

ラジカルガジベリビンバシステム、劇団健康、ガバメント・オブ・ドッグスなど純度の高い笑いのみを追求した集団が長続きしないのはなぜなのか?そんななかで旗揚げから14年間それだけを追求し続けてきた彼らの存在は本当に稀有のものだ。

笑いの集団が長続きしない理由のひとつは俳優は笑いだけを追求していればいいというわけにはいかないことにある。特に東京でプロの俳優としてやっていく場合にはそうで、劇団健康からナイロン100℃に替ってKERAが作風を変化させていったのもそういうこととどこかで関係しているかもしれない。

舞台の笑いとテレビや寄席の笑いは違うということであり、笑いの集団を率いてきた作家はその才能を買われてテレビの構成作家や脚本家となってしまうことが多いが、これも似て非なるもので実は両立は難しい。

ベトナムからの笑い声が笑いのみを追求できたのは東京でなく(そして大阪でもなく)京都の劇団であり、アマチュアであることをあえて選択したことにある。それゆえに内容の質の高さに即した知名度はないが、東京に出てメディアの世界で一発当ててやろうなどという価値観も彼らのなかにない(昔はあったかも)。私も以前は東京に人にぜひ見てもらいたいと思った時もあったが、今はもうそんなことはいいから少しでも長く続けてほしいと思っている。