京極夏彦「陰摩羅鬼の瑕」

  京極夏彦陰摩羅鬼の瑕を読了。こういう風に来たか、いかにも京極堂シリーズらしいラストの切れ味。途中でハイデッガーを援用して、一瞬、笠井潔本格ミステリ論(例の大量死が本格ミステリを生んだというやつ)の尻馬に乗るかのようにみせかけておいて、最後にそれを逆手に取った論理は見事のひと言。普通の推理小説だと思ってミステリをトリックとかそういう即物的な側面からしかみない人はこういうのはだめじゃないかと思うけれど、私はこういう論理のつなわたりは面白かった。