舞城王太郎「阿修羅ガール」

 舞城王太郎阿修羅ガール(単行本。新潮社、2003.1)ISBN:4104580015 を読了。
 ミステリと文学の両方で注目されているって聞いたのでそれってどういうことよって思ったのだが、こういうことだったのね。冒頭の部分だけ少し読んでこれって橋本治の「桃尻娘」じゃないのってはやとちりしていたが、内容の方向性はずいぶん違った。もっとも、どちらも現代口語文による一人称独白調というのでは共通点があるので、書かれた時代によって主人公がなにをリアルとするのかという差にすぎないってのも、少なくとも前半については言えるのだが、叙述が変化して以降の後半のスタイルは明らかに違う。リーダビリティー、主人公の魅力的な造形は若手作家のなかでは抜群。これまで食わず嫌いしていたが、これから何冊か読んでみることにしようと思う。

阿修羅ガール

阿修羅ガール