DANCE BOX SELECTION 11

DANCE BOX SELECTION 11(1日目)(シアターdB)を観劇。
 TELESCOPIC「あと少し」/ポポル・ヴフ「ドライトマト」/福岡まな実「夜島」
 TELESCOPICは近畿大学出身の男性2人(指村崇、友廣満)によるデュオユニット。作品はこれが初見である。冒頭は舞台の中央に円形の明るい照明が当たり、そこに向けて床に向かって手前下手側にいた男性が飛び込んできてぐるぐるとかなりに勢いで横転してからピタリと止まる。ここからグラウンドポジションを中心に低い位置で互いに横転したり相手を飛び込み前転か受け身にように飛び越えたりとかなり激しい動きが続く。
 柔軟というよりはこわ張った暴力的な動きがこの人たちの特徴のようで、振付自体はユーロクラッシュ系の暴力的なダンスと似たところがないではないが、動きの質感としては格闘技や武道のようなものを感じさせる。ただ、動きの精度としては少し物足りなさもあって特に2人がユニゾンで動くところのズレなどはもう少しキレイにならないのだろうかと思った。
 ポポル・ヴフ「ドライトマト」は徳毛洋子と梅田育枝のデュオ作品。日常性の重視という振付・演出の徳毛洋子の方向性を維持しながらも新たな側面も見せてくれた。振付は床に近い位置での動きが主体で、下半身を床にべったりと着けたままで、上半身だけをあげて、手と腕を手話を語るようにゆっくりと動かしてポーズを作っていく。前作から映像PUBWAYが参加、モノトーンの映像で線香花火、風向計、水面のさざなみなど、そこにあるけれど目には見えない風の世界のようなものを映し出し、それがやはり、地面から出てきてゆっくりと揺れながらうつろうかのようなダンサーの動きとシンクロすることで、風のなかで育っていく植物の姿が人間のあるべき姿と重なりあっていくようなイメージが浮かび上がってきた。
 この日、一番印象的だったのが福岡まな実「夜島」。この人のソロ作品は初めて見たのだが、立ち姿が凛としていて魅力的であったのに感心させられた。