今井祝雄「未完のモニュメント―まちのアートは誰のもの?」(樹花舎)ISBN:4434046047 を読了。

 今井祝雄は46年大阪市生まれの造形作家。成安造形大学教授。大阪市立工芸高校在学中から吉原治良に師事、もと具体美術協会会員。第10回シェル美術賞一等賞受賞以来、内外の美術展に出品。新大阪駅前、関西学研都市の屋外彫刻や住吉大社の万葉歌碑などを制作。大阪市都市環境アメニティ表彰。主な著書に『都市のアートスケープ』(ブレーンセンター)、『アーバンアート――芸術からの街づくり』(学芸出版社)、『ガレキ=都市の記憶 ポスト震災のアートスケープ』(共著、樹花舎)などがある。

 パブリックアートの紹介のなかでこの人が伊藤キムの「階段主義」を取り上げていたことに舞台美術と現代美術の関係を最近考えていくうえで、大きな勇気を与えられた。現代美術周辺を探っていくうえで、元々、現代美術というのはアートのなかでももっともノンジャンルに近いもので、すべての現代アートの基礎石となるべきものであるのに意外と「あれはあれ、これはこれ」というセクト主義がはびこっているのじゃないかとイライラさせられことが多かったのだが、ほとんど予備知識なしに出会ったらしいのにこの本にちゃんと取り上げている慧眼には敬服せざるをえない。パフォーマンスを重視している「具体」の出身であるということは大きいのかなと推測するのだが、
どうなのだろうか。