岩下徹ソロダンス「放下17」青山円形劇場)を観劇。
 「放下」はダンサー岩下徹がなにもない舞台に上がり、素明かりのなかで無音で60分間、即興で踊るという試み。ここではなにもない空間にただ身体を投げ出して踊るということで、ダンサーの存在理由の根源性が問われることになるわけだが、ここで面白いのはこういうある意味、極限的な状況でダンスを見ることを観客の側も強いられることで、普段、自明のこととして見逃してきた「ダンスを見る」という行為の根源性が問われる、ことになる。
 岩下徹のソロはこれまでもなんどか見たことがあるのだが、これまで見たのは音楽家とのコラボレーションやラジオの音の合わせて踊るもので、この「放下」のシリーズを見たのはこれが初めてだと思う。舞台のそでからすたすたと岩下は登場してなんの前触れもなく踊りはじめるのだが、少し見ているだけで、この人が即興で踊る踊り手としては相当に優れているということが分かってくる。