上海太郎舞踏公司Bセカンド・ライブ「これでもか!」(LIVE SPOT RAG)を見る。

1、「ミスター・ロンリー」にのせて (上海太郎の口上)
2、「白鳥の湖」(チャイコフスキー)の「情景 モデラート」から「お金返して」
3、「ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調」(チャイコフスキー)から「キムさん、はい」
4、「結婚行進曲」(メンデルスゾーン)から2バージョン(連作)
5、交響楽第6番「田園」から「田舎」
 (途中休憩)
6、「アヴェマリア」(バッハ/グノー)深沢和美独唱
7、「アヴェマリア」(バッハ/グノー)から「座敷わらし」
8、「モーツァルト 交響楽第40番」から「なぎさにしやがれ」
9、「魔笛」(モーツァルト)の「夜の女王のアリア」から「高い声のたこ焼き屋のおばちゃん」(完全アカペラ版)
10、「カノン」(パッヘルベル)から「カノン」
 (アンコール)
出演:室町瞳/とっど久保/深川和美/江口毅/湯殿純/新石器素子/上海太郎
2004 12/27(mon)京都・Live Spot RAG
2005  1/3 (mon)神戸・MOKUBA’S TAVERN
2005  1/7 ( f ri )大阪・common cafe
チケット料金 前売\2,500  当日\3,000
(各会場ともチケット料金はLIVEチャージのみの金額。当日はご飲食代金が別途必要となりますのでご了承ください。)

 ベートーヴェンモーツァルトラヴェルらクラシックの名曲にしょーもない歌詞をつけて、アカペラで歌うのが上海太郎舞踏公司B(ブラビッシモ)。知らない人にそれはどんな風と聞かれた時に、「平原綾香ゴスペラーズを足して2で割ったような」と一応、答えてはみたのだが、どこか違う。絶対違う。(笑い)要素からしたらどちらとも共通点はあるし、説明自体はそれほど間違ってないはずなんだが、どこが違うのだろう。
 内容からすれば「くだらない」「馬鹿馬鹿しい」に尽きるのだが、そういう馬鹿馬鹿しいことにこそ、全力を注ぎ込み、余芸ではすまないレベルに高めてみせるところに演出家・上海太郎の完全主義が表われている。今回のセカンド・ライブは昨年CDアルバム「聴くな。」を出して以降の新作を集めて構成したもので、特に本邦初公開の「結婚行進曲」と「キムさん、はい」は秀逸。
 「田舎」は以前、「Taro Shanhai Show」で見たことがあった作品ではあるが、「田園」のオーケストラを見事にアカペラに移し替えた音楽的な完成度と歌詞のくだらなさとのギャップが笑いを誘うが、音楽性の高さに油断しているとただのコーラス曲として聞きほれてしまうほどなのである(笑い)。聞くところによると一般のファン以上にクラシックの関係者の評価は高いらしいが、それもうなずけるところはある。
 クラシックの名曲にしょーもない歌詞をつけて歌うといえば前例として黒テント斉藤晴彦が以前、モーツァルトの「トルコ行進曲」に詞をつけて歌っていたのを「題名のない音楽会」で見た記憶があるが、あれもすごく面白かったけれども、あれはあくまでも独唱だったし、オーケストラの総譜をそれぞれのパートに振り割って、文字通り、交響楽を再現しているこの「田舎」などは芸の細かさからいっても、原典への参照の仕方からいっても同一では論じることができないようなレベルの仕事で、比較するとするとELPの「展覧会の絵」の方がむしろ適当かもしれないとさえ、思われる。そうだとすれば冒頭に挙げた「平原綾香ゴスペラーズ」も一概に否定はしにくい気分になってきたのだが……やはり、だめか(笑い)。
 京都公演は終了したが年明けには神戸、大阪でのライブ*1があるのでこれは必見である。
  

*1:詳しくはこちらを参照 http://www.shang-bu.com/jp/bravissimo01.html