「INDEXLESS ノブのないドア 永遠に残る名品と永遠に残そうとしない作品モネ・ドガ・クレー/日比野克彦・宮永愛子」*2

 「INDEXLESS ノブのないドア 永遠に残る名品と永遠に残そうとしない作品モネ・ドガ・クレー/日比野克彦宮永愛子」(大山崎山荘美術館を見る。
 日比野克彦ダンボールの作品と宮永愛子のナフタリンの作品を、所蔵のモネ・ドガ・クレーなどと組み合わせた展示。宮永愛子は昨年から気になっている若手現代美術作家で、個々の作品を1点、2点といろんな展示で見ることはあっても昨年春の個展を見逃してしまったこともあって、本格的な作品展を見るのはこれが初めてとなった。
 宮永は京都造形芸術大学美術学部彫刻コースの卒業後、現在東京芸術大学美術学部先端芸術表現専攻修士課程に在籍しており、日比野はそこで教えてもいるから、この2人は
師弟関係ともいえるのだが、今回の組み合わせには見てみてやや違和感も感じた。
 ダンボールとナフタリンをともに「消えていくもの」と位置づけ、永遠に残る名品の絵画と対比しようとしたコンセプトだったのだと思われるが、実際の作品を見た印象では共同制作したものが2点と数少なかったこともあって、硬質な印象のナフタリンとそうではないダンボールでは質感があまりに違いすぎて、どうもうまく噛み合っていない印象が強かったのである。
 宮永の新作が点数自体はそこそこあったのかもしれないが、どうも過去に見た作品のバリアントのようなものが多かったのも、今回の目的が宮永だっただけにやや物足りなさがあった。見に行って少し後悔したのは会期の終了の前日ということもあって、宮永の作品の多くが蒸発して形が失われかけていたこと。もう少し、早めに出掛けて最初の状態を見たうえで、今回ぐらいの日時に出掛けていればと思った。