DANCE BOX SELECTION14

「DANCE BOX SELECTION14」(アートシアターdB)を観劇。

有吉睦子  『 Sleep  to・gther 』 作・出演:有吉睦子
fu-pe 『 ある日の出来事 』 作・構成・演出・振付:TEN 出演:三林かおる、富田嘉代子 音楽:小川真由子 
花沙  『あいだ 舞ひ そのに』 作・出演:花沙
Lolo-Lolo Dance Performance Company  『 Dejavu 』 
  振付・構成:田岡和己 出演:井口明子、大浦樹、中島彩 音楽:濱谷光太郎 衣装:山中崇
DANCE BOXステップ・アップ・プログラムの2ndステージ。昨年度「Dance Circus」の出演者の中から4組の振付家を選出。【20分×4組】の2日間開催。今公演と次の12月に開催する「Dance Box Selection 15」の出演者から2006年度のステップ・アップ・プログラム3rdステージ「one-Dance」出場者が決定される。

 この日のプログラムのなかではLolo-Lolo Dance Performance Company「Dejavu」がよかった。音楽とか衣装とかいろいろ気になる欠点は依然あるのだが*1、見ているうちにそんなことはどうでもよくなってきてしまうような湧き上がってくるパワーをこの日のダンスから感じ、見ていてひさしぶりに興奮させられた。実はこのカンパニーについては2月にHEP HALLで上演した作品について少し厳しめの評*2を書いたのだが、その時と全然印象が違った。すっかり新作だと思っていたら、今回はその時の「みにくいアヒルの個の定理」の一部を抜粋した作品であるということが分かって当惑している。
 もちろん、本公演の1時間の作品と今回のように20分ぐらいの作品では作り方でまったく異なるアプローチが必要だということはあるのだけれど、この印象の違いはそれだけじゃない気がした。ダンスとして前回の舞台では感じとれなかったことで、今回すごくよくなった部分*3が確かにあった。ただ、それが具体的になにでこのダンスがどういう風に面白かったのかについては現在も考えあぐねている。
 公演から少し時間が経過してからこの文章を書いているので具体性に欠く内容になっているのが、申し訳ない。本当はビデオでも見て両方を見比べたいところだが、それもできないので感覚的な表現で言うと、前回公演のレビューで「非ダンス文脈的」な動きを部分的には取り入れながらも、全体の処理は既存のダンステクニックも生かすように融合させるを志向しているが、それがやや中途半端に見えると書いたのは今回の舞台ではかなり解消された。前は一連の流れとしてそれが処理されずに、つなぎ目が見えるような印象がところどころあったのが、今回は全体としてはムーブメントはよりハチャメチャ、「無茶苦茶しよるなこいつら」と思ったのにもかかわらず、ダンサー同士の阿吽の呼吸がより感じられ、一連のムーブメントも流れが生きていて、見ていて気持ちがよかったのである。
 この作品は正体がつかみかねるが、それでも面白い。それは私にとってはダンスを思考する素材としてもこのカンパニーに興味を引かれるところで、早く次の作品も見てみたい。この公演を下敷きに再度練り直して行われるというNY公演がどうなるのか。行くのは無理だが、なんらかの形で再演してほしい*4と思う。

*1:音響においては意図的なものかもしれぬが、音のつなぎなどのラフな処理がこの作品の方向性と合っているかどうか疑問に思った

*2:http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20060205

*3:それが何だったのかいまだに考え続けてるのだが、なかなか結論が出ないでいる

*4:「one-Dance」に選ばれればいいがと思うが果たしてどうなるか