チルドレン・ダンス・ミュージアム「夢見るダンス」#1@Studio dB

チルドレン・ダンス・ミュージアム「夢見るダンス」#1(Studio dB)を観劇。

「ファスナハト」
振付 : 隅地茉歩(セレノグラフィカ)
出演 : 花沙、升田学

隅地茉歩プロフィール
文学研究の分野からダンスの世界に転身。97年阿比留修一とセレノグラフィカを結成、代表として現在に至る。自身の規格外体型、規格外テクニックによるワンダームーブメントを生かした振付と、繊細な演出が持ち味。多様な解釈を誘発するその独特の作品性は、ヨーロッパでも好評を博し、「物語から抜け出した老いた子供」(ル・モンド紙)などと評される。TOYOTA CHOREOGRAPHY AWARD 2005 にて「次代を担う振付家賞」受賞。

「人魚とカエルと私と」
振付 : 紅玉(千日前青空ダンス倶楽部)
出演 : 稲吉 、あやめ 、小つる

紅玉プロフィール
1970年代に北方舞踏派の舞踏家・制作として活動後、ヨーロッパ等でソロ活動。2000年「千日前青空ダンス倶楽部」を結成。演出・振付家として国内外で公演を重ねる。その作品はポップでユニークな感覚にあふれた新しいスタイルの舞踏として評価が高い。平成17年度大阪市咲くやこの花賞」受賞。今年5月に新作「桜咲く憂鬱」の公演が予定されている。

 珍しいキノコ舞踊団の公演などでは回によっては意図的に子供を入れている回があるみたいなのだが、まだまだ子供が大人と一緒にコンテンポラリーダンスを見る機会というのは少ないと思う。チルドレン・ダンス・ミュージアムはNPO「ダンスボックス」が企画した大人も子供も一緒に楽しめるダンス作品ということだが、今回はその1回目である。2回公演の最初の方のを見たのだが、少し残念であったのは客席がほとんど関係者ばかりのようで、あまり大勢の観客がいなかったこと。それでもこの日の公演にはアートシアターdBに常連の女性ダンサーの何人かが親子で見に来ており、そういう機会はあまりないかもしれないから、それはそれで興味深いことだった。
 最初の作品はセレノグラフィカの隅地茉歩の振付作品だが、元々セレノグラフィカとして阿比留修一とのデュオで創作した作品を今回は本人は出演せずに花沙と升田学*1の2人に振り付けて再制作した。これが予想以上に面白かった。隅地茉歩の場合、作品の創作においてムーブメントの追求ひとつをとっても求道的になりすぎて、窮屈なのではないかと思わせることが多く、そのため作品が難解になりがちなのだが、この作品は「子供向け」のフィルターを通して、子供でも飽きが来ないように工夫され、そうかといっても単なる子供向けダンスとしてコンテンポラリーダンスとしてのクオリティーを下げることなしに創作されたことで、きわめて良質なエンターテインメントに仕上がった。

*1:維新派のと書きかけたが公式サイトのパフォーマーの項から外れているので退団したのだろうか。