今月のお薦めダンス  南弓子の東京公演「"響彩陸離"二 -toward the sky」


 公演直前になってしまったが、7月のお薦めダンス公演を掲載したい。実は以前にも紹介したのだけれどもう一度再録する。南弓子=写真=は私がきたまり(KIKIKIKIKIKI)、contact Gonzoに続く関西のネクストウェーブとして注目している新鋭ダンサー・振付家。柔軟かつ強靭な身体からつむぎ出されるムーブメントは舞踏をベースとしながらもそのなかにとどまらないオリジナリティーを感じさせるもので、一見の価値アリである。ソロダンス中心の活動ではあるが、京都市立芸術大学の美術専攻出身の彼女は空間構成にもすぐれており、最近は映像、音楽など他ジャンルのアーティストとの共同製作にも積極的だ。
 7月の「"響彩陸離" 二 -toward the sky」は<東京の夏>音楽祭2008に参加しての音響音楽家、生形三郎らとのコラボレーションによるライブパフォーマンスとなるが、彼女にとっては東京では初めての本格的な舞台となる。
 私も27日5時半からの回を見る予定。

7月公演
"響彩陸離" 二 -toward the sky

音楽が既に五線紙という檻の柵から解放された現在、
我々のアプリオリな感性が聴く音の佇まいとは?
出演:柴山拓郎、堀川廉之、生形三郎(電子音響)、南弓子(ダンス)more info >>

2008年7月26日[sat] 17:30 open 18:00start
2008年7月27日[sun] 14:00 open 14:30s
17:00 open 17:30start

会場:アサヒアートスクエア 主催:響彩陸離実行委員会
協賛:東京電機大学理工学部 会場協力:アサヒビール株式会社
後援:(財)アリオン音楽財団、音と音楽・創作工房116     
チケット:前売り¥3,000 当日¥3,500 CD付前売り¥4,000
予約  :rikuri-order@excite.co.jp
お問合せ:響彩陸離実行委員会 090-5796-3205
南 弓子 - yumiko minami

 2003年より踊り始める。京都市立芸術大学で現代美術を学ぶが徐々にオブジェや絵画よりも自分の身体そのものと向き合う必然性に気付く。今貂子のもとで舞踏と日本舞踊の基礎を学び、 2003 年から 2005 年の間、舞踏カンパニー『今貂子+倚羅座』の中心メンバーとして活躍、主要な公演のすべてに出演する。ほかに、コンタクトインプロビゼーションカポエラの経験を経て、 2004 年より本格的に自ら舞台作品を創りはじめる。作品に、『夢み肉球』『ごっどランド』『耳とミーとヒー』『 MUSHI ‐ KERA 』など。

柔軟な身体から独特の質感のムーブメントを繰り出し、コンテンポラリーダンス的な運動性、舞踏で培った身体性を操る。また、舞踏の身体操作から得た感覚をもとに、音に拮抗することと、身を委ね同調することの両極を行き来すると同時に、音楽を「踊り/身体」のリズムを取るものとしてだけではなく、記憶やイメージと結び付けた作品演出を行う。さらに現代美術の思考回路も用い、映像や空間構成に試行を繰り返す。

特異な身体と独特の世界観には定評があり、京都ダンスプロダクション2007(主催:京都芸術センター)などに選出される。最近は舞台作品の他にも、ライブハウスでのミュージシャンとの完全即興セッションなども意欲的に試行している。


生形 三郎 - saburo ubukata

 電子音響音楽作曲家。世田谷美術館での個展コンサートや仏国立シャイヨー劇場での作品発表、ベルギー及び韓国の国際芸術祭への参加など内外で活動するほか、電子音響イベント「響彩陸離」を主宰。 主な受賞歴にCCMC2004公募部門最優秀作品「ACSM116賞」、Metamorphoses2004(ベルギー)入賞・同演奏コンクール課題曲への作品提供など。昭和音楽大学作曲科首席卒。

難解になりがちな電子音響芸術を、より感覚的に聴取できる表現として確立する事に取り組み、従来の音楽様式では描き切れない純粋で底深い心象世界の構築を目指し、自らが理想とする人間の音響心理にかなった音響美を追求具体化している。その美しい透明感と独自の時間感覚に基づいた生形の音楽は、そこに新たな空間や時間を表出させ、聴く者の聴感覚を豊かに刺激する。

音楽作品の他にも、コンテンポラリーダンサーとのパフォーマンスにおけるダンスと音楽の発展的関係性の探求や、美術家との空間的表現を主体とした音と映像のコラボレーションや、インタラクティブインスタレーション作品の発表も多数。東京芸術大学大学院美術研究科にて研究活動を、また秋にはNYのレーベルからCDリリースなどの活動も。