you tubeダンスミニ講座vol.2


 まずこれを見てください。ちょっとびっくりしますよね。なんといっても渋谷の交差点ですからねえ。これはいったいなんなんだろう。何かのイベントか。さては新手のアートか。見方のよってはサイトスペシフィックなアート作品にも見えないこともないわけなのですが……。それでちょっとネット上を探してみたら、今度はこんなのを見つけました。こちらは英国のリバプール駅です。どうやらこちらの方が先のようなのですが……。

 めちゃカッコイイじゃありませんか。しかし、どうやら最後まで映像を見ると分かると思うのですが、これどうやら携帯電話のCMのようなのですね。だけど、これはもう映像ダンス作品であるという風に考えてもクールでカッコよく、先ほど見せた日本の映像がまるでコドモの遊びにしかみえなくなっちゃうのが悔しいところですが、おそらくこの映像が最初でこのクオリティーが抜群に高かったからこそ、真似してみようという企画があちら、こちらに現れたのかもしれません。

 今度はベルギーのアントワープ駅みたいです。こちらの方が時系列的には少し後みたいですが、どうやらこちらはCMとは直接関係ないみたい。いったいどうゆうことなのでしょうか。こちらはミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」から「ドレミの歌」で、その分ただのダンスというよりはミュージカルみたいになっていますが。どうも、やはりリバプールのが先にあって、こちらが出きたのは間違いないと思われます。

More than 200 dancers were performing there version of "Do Re Mi", in the Central Station of Antwerp. with just 2 rehearsals they created this amazing stunt! Those 4 fantastic minutes started the 23 of march 2009, 08:00 AM. It is a promotion stunt for a Belgian television program, where they are looking for someone to play the leading role, in the musical of "The Sound of Music". 

 別バージョンのYOU TUBEの映像ではこんな英文が掲載されていました。どうやら。こちらもテレビ局の企画だったみたいです。
 
 さて、こちらはcontact Gonzo。ソウル駅でのゲリラパフォーマンスの映像です。もちろん、contact Gonzoと上の3つのパフォーマンスでは公開空間でのゲリラ的パフォーマンスであるという共通点を除けば、全然違うわけですが、どこが違ってどこが同じなのかというようなことを考えていくと結構いろんなことを考えさせられて面白いのではないかという風に考えて、ここでこちらの映像を付け加えたわけです。


 こちらは巨大な建築物を布で覆ってつつんでしまうという「梱包芸術」で世界的に有名なアーティストであるクリストの映像です。こんな風に一見まったく関係がなさそうな映像をあえて並べてみせたのは公共空間におけるアートのあり方について考えてみたいと思ったからです。もちろん、最初の3つの映像はいずれも公共空間で大勢の人数がゲリラ的にダンスを踊ってみせたということを除けば、それぞれ企画者も別だし、やった側の意図ということを考えればコンテンポラリーアートとは言い難いという風に考えるのが普通です。しかし、本当にそうでしょうか。まず、最初の3つのダンス映像、contact Gonzo、そして最後のクリムトの映像には日常的な光景(風景)への非日常の侵入という共通のコンセプトがあります。それが私たちにある種の驚き(センス・オブ・ワンダー)と衝撃を与えるのではないでしょうか。時間軸が全然違うのでクリムトのはともかくとして、もう私たちが通りがかりの人だったとして、まず最初の反応は「これはいったいなんなのだ」という風に一瞬見たものが信じられなくて、自分の目を疑うのではないでしょうか。共通しているのはこの映像のなかでパフォーマーではなくて、横にいて呆然とそれを見ていたり、サクラでもないのに一緒に踊りだしてしまう通りがかりの人の面白さ*1です。

*1:ただ、T-mobileのCMのは肖像権の問題もあるし、完全に遮断して一般の人を締め出して撮影している可能性はあるかも