KUNIO「エンジェルス・イン・アメリカ」@京都芸術センター フリースペース(第一部上演)

作=トニー・クシュナー
翻訳=吉田美枝
演出・美術=杉原邦生

出演=田中遊 澤村喜一郎(ニットキャップシアター) 坂原わかこ 田中佑弥 松田卓三(尼崎ロマンポルノ) 池浦さだ夢(男肉 du Soleil) 藤代敬弘 森田真和(尼崎ロマンポルノ)

舞台監督=清水忠史 照明=魚森理恵 音響=齋藤学 映像=竹崎博人 衣裳=清川敦子 衣裳助手=友野美奈子
小道具=アナコンダちゃん 美術部=泉沙央里, 坂田奈美子 演出素助手=三ツ井秋 制作=土屋和歌子

協力=尼崎ロマンポルノ, 男肉 du Soleil, 京都造形芸術大学, シバイエンジン, ニットキャップシアター
京都芸術センター制作支援事業
○共催=京都芸術センター
◎主催=KUNIO

エンジェルス・イン・アメリカ 第一部」が銀座セゾン劇場日本初演されたのが1994年。この時のキャストが以下の通りである。

堤真一高橋和也小須田康人天宮良宝田明佐藤オリエ余貴美子麻実れい
作/トニー・クシュナー、翻訳/吉田美枝、演出/ロバート・アラン・アッカーマン

 これを若手の演劇人によるキャストで上演しようというのだから、かなり無謀な試みだが、これまでイヨネスコ、アラバール、岸田國士ら現代劇では古典といってよい作品の上演に取り組んできた杉原邦生がトニー・クシュナーの戯曲に挑戦したのが興味深い。
 ただ、興味深いとは書いたけれど、それは半分はそれってどういうことよ、というのを含んでの「興味深い」である。確かにこの戯曲は1990年代のアメリカ演劇を代表するものであり、その上演もトニー賞受賞など高く評価を受けたものではあるけれど、HIVの感染に苦しむアメリカの同性愛の若者の物語が「いま・ここ」ですなわち2009年の京都で20代の演出家にとってどのようなアクチャリティーを持っているのか。それが分からないので、ここで上演されたものは若いキャストによって上演されたものとしては相当に面白いよくできたお芝居でしかないからだ。しかも、それがなぜ「演劇計画2009」という枠組みの中で上演されたのかということも「よく分からない」ことであった。
 もっとも、この芝居は上演時間が3時間40分近くと異常に長くて、通常に劇場を借りて、公演として成立させるためには難しいことも確か。さらにいえば
この「演劇計画2009」で入賞して、その時に上演時間7時間にわたるという第一部、第二部の完全上演が見られるのであればそれも少し見てみたいという気にさせられたことも確かなのであった。