平田オリザ+石黒浩研究室・アンドロイド演劇「さようなら」@あうるすぽっと劇場前ロビー

 脚本・演出:平田オリザ
 テクニカルアドバイザー:石黒浩大阪大学ATR知能ロボティクス研究所)
 舞台監督:中西隆雄 照明:岩城保 舞台美術:杉山至
 ロボット側ディレクター:力石武信(大阪大学 石黒浩研究室)、小川浩平(ATR知能
 ロボティクス研究所) 衣裳:正金彩 演出助手:渡辺美帆子
 音響協力:富士通テン(株) 制作:野村政之
 主催:フェスティバル/トーキョー、大阪大学石黒浩研究室、ATRロボティクス研究所
 、(有)アゴラ企画・青年団
 出演:
 アンドロイド「ジェミノイドF」
 ブライアリー・ロング[青年団]
 アンドロイドの動き・声:井上三奈子[青年団]

 あいちトリエンナーレでロボット演劇「森の奥」を見るはずだったのが、父の葬儀の後処理などで見ることができず、その後のアンドロイド演劇も告知が直前で平日だけの公演だったため、見ることができず。今回も平日だけの日程ではあったが、なんとか休みをとることができて、記者会見と本公演の2回見ることができた。
 ロボット演劇「働く私」で平田オリザはよくあるようにロボットが人間を演じるのではなく「人間は人間らしく、ロボットはロボットらしく」を基本にして舞台を組み立てていたが、アンドロイド演劇も基本的な姿勢に変わりはなかった。
興味深いのはちょうど帰りの新幹線の車内で大塚英志著「物語の命題」という本を読んでいて、そのなかに「アトムの命題」というのがあってそれは手塚治虫の「鉄腕アトム」を嚆矢とする一連のロボットについての物語群を分析したものだが、大塚は「ロボット=成長しないもの」として論を組み立てている。それが人間そっくりのアンドロイドだとしてもさすがに20分そこそこの短編では成長を問題にするのは無理だったと見えて、平田もここでは大塚の言う「アトムの命題」をそのまま踏襲したわけではないが、「人間=死すべきもの」としてその象徴のように不治の病で死に瀕している女性を登場させて、その対比として詩を読む機械としてのアンドロイドを平田は登場させた。