笑の内閣「ツレがウヨになりまして」@京都大学吉田寮食堂

作・演出・出演:高間響
出演:鈴木ちひろ(劇団紫)、上蔀優樹、眞野ともき、由良真介、藤井麻理、髭だるマン、焼酎ステラ(劇団ZTON)

 東京都の健全青少年育成条例案に触発された「非実在少女 のるてちゃん」が話題になったころから気になっていた劇団だが、実際の観劇は今回が初めて。表題は映画の「ツレがうつになりまして」をパロディーにしたものだと思われるが、芝居自体は映画の主演女優、宮崎あおいの元夫の高岡蒼甫のフジテレビ批判騒動をモデルに彼が当然ネット右翼になってしまった女子大生、あおいの悲喜劇を描いた。
 若い世代の演劇は政治性や社会に対する問題意識が希薄なことが多いが、そういうなかで笑の内閣はコメディータッチを貫きながら、政治性のある時事問題を素材とし続けていて、その立ち位置はきわめてユニークだ。表題は映画の「ツレがうつになりまして」のパロディー。主演女優、宮崎あおいの元夫の高岡蒼甫のフジテレビ批判騒動をモデルに彼氏が当然ネット右翼になってしまった女子大生、あおいの悲喜劇を描いた。ネット右翼ネトウヨ)の問題を取り上げているが、取り上げ方がコント芝居風とはいえ、問題はあまりに戯画的で軽佻浮薄に見えること。そこがこの集団の課題だろう。ただ、一方では登場する言説がいかにもネット的、2チャンネル的といっていい。その意味でゼロ年代以降を感じさせ、そこが燐光群など以前の社会派演劇とは大きく異なるところでもある。